お金持ちがさらにお金持ちになる理由|投資に回すお金の差
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証券会社に勤めていると、お金持ちがさらにお金持ちになるロジックがよく分かります。
特にそれが顕著になるのが株高の時ですね。
株安の時の判断もすごいのですが、それが結果として出てきた時はまさに圧巻です。
今回はお金もちがさらにお金持ちになる理由をテーマに、株高を恩恵にした日本人とはどんな人達なのかを考えてみます。
富裕層の有価証券振り分け率
お金はあると使いたくなるものだとはよく言われますが、富裕層の方はただ無駄に使うばかりではなく、投資に回しているお金の比率が高いという特徴を持ちます。
年収3000万円以上の世帯が保有する金融資産のうち有価証券の割合は約19%だが、100万円以下の世帯では約3%しかない。
中間層もあまり変わらず年収600万~800万円の世帯でも約5%である。
お金持ちの教科書より
富裕層は、それ以外に対し圧倒的な投資を行っていることが上の引用部分によってわかるかと思います。
お金持ちが割合で圧倒しているわけですから、額に直せばさらにその差は開くわけです。
お金持ちが投資に有利な理由
富裕層はいくつかの投資に有利な理由があります。
ポイントを挙げて見ていきましょう。
投資家と接する
富裕層は富裕層との付き合いが多くなります。
証券マン時代によく言われたのが、
「紹介された個客は紹介した顧客と同レベル」
という言葉です。
つまり、お金持ちの友達はお金持ちだという経験則ということですね。
実際に何度もこの言葉が本当であることを体験しました。
そんな環境ですから富裕層は投資家に出会う確率が高くなります。
仕事上の付き合いも然りです。
その人と話を合わせるにはどうしても投資を学ばなければならないという状況にもなりますし、良い情報に触れる可能性も高いのです。
投資をすることが極自然である環境があると言えます。
お金に困らない
お金持ちは約20%を投資に回したとしても、のこり80%が多額ですから何かあってもお金に困ることがありません。
金融資産が小さい人、たとえば100万円しかない人が20%投資をすれば残りは80万円ですから、状況によっては投資に回した20万円も必要になる機会があるかもしれません。
この状況も私の経験では何度も遭遇しました。
「お金が必要になったので売却して出金してほしい」
相場環境によってはすごく損な時もあるので、この状況になり難い富裕層は投資に有利です。
慌てない
富裕層の顧客が株安や円高で慌てている姿をほとんど見たことがありません。
落ち込むような感じを受けることはありますがパニックになるような感じを受けたことが無いのです。
逆に貧困層ほど、株安などには電話を受ける機会が多いです。
無理して投資をしているのかもしれませんが、相場を相手に慌ててしまう投資家は必ず損をします。
富裕層はその余裕から、慌てることなく相場を客観視していて、急落時などに大きな資金を投入します。
その注文を受ける証券マンとしてはさすがだなといつも脱帽の思いでした。
アベノミクス
株価連動政権と呼ばれた安倍政権のもとで株価は大きく値上がりしました。
これまでの説明通り、アベノミクスでもうけた層とは富裕層ということになります。
それを示すように貯蓄残高自体はあまり上がっていないので、投資をしていたかどうかがアベノミクスの恩恵を受けるのに明暗を分けたことになります。
お金はお金を生むということが証券会社にいる時に本当によく感じていました。
投資を考える人は統計をみても中間層以上の方が多いと思いますが、中間層と富裕層で、その投資額に差があるばかりか振り分け率にも大きな差がありました。
お金持ちがさらにお金持ちになったというのが、現時点で数字を見た場合のアベノミクスの一つの真実でしょう。
逆に言えば、富裕層以外でアベノミクスを恩恵にできた人は思っている以上に勝ち組なのだと思います。
また、消費増税も迎えましたから、直近の円安効果がさらなる物価高に繋がっていけば、アベノミクスが果たして国民に取って良いものであったかどうかも微妙になっていきます。
つまり、最低限株か為替で儲けておかなければならなかったというのがオチであった可能性もあるわけです。
選挙も控えている状況で、先行きはまた不透明ですが、今回の学びを得るということでは
「安い時には資産における投資比率を20%弱程度までは上げておくこと」
ということでしょうか。
使わない資産の見極めが重要ですので、率にこだわるよりもやはりライフプランを重視するべきですが、モノサシが無ければ決断もしにくいので敢えて富裕層の比率を参考にしてみるのもアリかなと思う次第です。
現状の日本において、お金は黙っていても増えるものではありません。
適切な時期には「投資」を排除するべきではありません。
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