証券会社の営業現場を赤裸々に告白~就活生は参考に
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今回は、証券会社の営業現場について赤裸々に告白してみたいと思います。
これから証券会社に入社したいなと思う就活生さんに読んでもらえると一番いいのかもしれません。
祝福と怒号が鳴り響く
証券会社の営業現場は、基本的に体育会系です。
と、言ってもいつも活気付いているわけではなく、日経平均の上下でも変わってきますし、収益の進捗具合、募集商品の進捗具合等々、お通夜みたいにシンとすることもありますし、ワーワー盛り上がって営業することもあるといった感じです。
一般的な会社との違いは、祝福と怒号が鳴り響く点でしょうか。
例えば、1000万円以上の募集商品(投資信託の新規設定や新発の外国債券など)を決めた時なんかは、支部長を含む現場全員で賛辞を送ります。
方や、全く収益の上がらない日はシンとしてしまい、時間が経つと支部長が怒鳴り始めます。
そして、課長をまずは詰めて(業界用語ですかね?所謂説教のハードバージョンです)、課長は課員を詰めます。
課長の課員詰めは、その課長ごとに強さが違って、ストレートに圧力をそのまま課員に落としていくのか、一旦飲み込んでモチベーションアップを促すのかはかなり分かれますので、部下の立場ではどの課長の下に入るのかは結構重要だったりするわけです。
そして、もう一度くらい課長を詰めてもどうにもならない時は、ヒラの営業マンをターゲットにし始めてノルマの達成具合が悪い順に血祭にあげていくことになります。
まぁきついですね。
やっぱり責任を背負った方の怒号は、パワーが違います。
もちろん営業マンとしてどうにかしようとはするんですが、早々毎日上手い具合に案件を並べるのも難しいですし、相場環境にかなり左右されてしまうんです。
サブプライム発覚からリーマンショックまでは地獄でしたね。
流石にリーマンショック前後は、求めるハードルも下げざるを得なかった状況でしたから、お通夜みたいな日が続きましたが、それでもかなりのストレスでした。
ノルマの考え方
証券会社はノルマってあるんですか?って合コンなどでは有り勝ちな話題ですが、ありますよって言葉じゃ足りないくらいです。
収益はもちろん、月に何本かの募集商品、各商品カテゴリー販売額、新規資金導入額、投資信託純増額等々、ノルマが存在しています。
しかも、それが毎日公表。
遅れれば、また詰められることになるわけです。
よって、日単位で各ノルマを達成していくことが求められます。
実際の営業本部からは1~2時間ごとの進捗状況によって支部長は詰められることがあるので、課の会議では時間単位で各営業マンは、営業成果の見込みを課長に報告するわけです。
もちろん、これが毎日では流石に潰れてしまいますから、メリハリはあります。
時には、大きな案件がまとまって支部店としてのノルマに余裕が生まれると、タラっとした日もあります。
しかし、月末は相当にヤバイ状況になることが多いですね。
会社としては、月次報告は重きを置くので、会社全体の収益状況を月末にはノルマ達成の有無に関わらず大きく上げようとする動きがあります。
よって、20日過ぎくらいからは、余裕があれば月末案件を取りに行く行動を各営業マンは行うのですが、余裕がない時のラスト10日くらいは地獄をみます。
張りつめたような空気から一転嵐のような怒号。
そしてまた次の嵐までの静寂。
特に、月末ともなると各営業マンの進捗具合にも差が生まれますから、公平不公平の意味からもできていない営業マンは、さらに見せしめの意味も込められて血祭にあげられます。
私はここまで追い込まれることはほとんどなかったのですが、他人ごとでもみていられないくらいですよ。
もちろん、できない奴を追い込んでも支部店の成績は上向かないわけですから、一通りできない奴を追いこんだら、今度できてる奴です。
つまり、不可避ってことですね。
恐ろしい話です。
そんなこんなで月末を越えれば、次の月には数字が綺麗さっぱりゼロに戻って、またレースの始まりです。
成績の良かった月の終わりは、切ないです。
次の月にできなければ、前の月にいくらやっていようが意味はないので。
半期ごとの成績も当然考慮されるんですが、営業マンごとにかなりの差がつく証券営業の世界で、全体の収益を向上させていくには、短い周期で切ってしまって、できる営業マンがさらに数字を伸ばす必要があります。
全体としてトップとドべの差が大きくなると、トップを走っている営業マンからしたらやっていられないのと、ドべはドべモチベーションが下がり切っていくので、切っていく必要性がでてきます。
はっきり言って怒号は営業の邪魔です。
驚くかもしれませんが、タイミングによっては顧客との電話中にも響きますから、お客さんから「何か今日はすごいね」等とツッコまれることもしばしばです。
それが昔からのお客さんだったらあまり問題もないですが、これから関係を深めていこうとしているお客さんとの会話中でも起こり得るんです。
そんな状況で商談が上手くいくはずもなく、ナンダカナァと憤りを越えて呆れるばかりでした。
詰めることは、意味があるのかもしれません。
お尻を叩かれると馬じゃなくても走りますから。
でも、やっぱり程度の問題があると思うんです。
一線を越えてしまってからは、その営業マンは落ち込むばかり。
暗い営業マンに「これがいいで」って言われても買う気は起こりませんね。
そんな感じになってしまいます。
良い所は
あまり悪いことばかりを書いてもと思うので良い所を。
まず、余裕が生まれた時の仕事のし易さはピカイチです。
営業マンは基本的に求められた数字の取れる案件なら外出はできますので、数字が伸びていればサボることも簡単です。
適当に話をまとめて、そこから2時間休憩なんてこともできてしまいます。
数字が全ての世界ですから、トップ水準にいければ、月末くらいまでは余裕の月もあるのが良かったですね。
それと、やはり遣り甲斐ですね。
お客さんを儲けさせることもありますので、喜んで頂けるとやはり遣り甲斐を感じます。
その結果、大きな資金を動かしてもらえると、仕事の成果がストレートに出ますので、遣り甲斐は大きいと思います。
成果がストレートに出るということは、給与にも仕事の評価がストレートに反映され易いと思います。
特にボーナスですね。
証券会社はインセンティブと言って、営業成果によってボーナスの査定が分かり易いシステムを持っています。
それは、期の半ばとかでも計算していくことも可能な部分があるので、やればやった分の報酬は期待できます。
ただ、あくまで他の業種と比べて、ですがね。
最後に、人との関わりですね。
資産を積み上げてきた人からはやはり学ぶべき点が多くありますし、付き合いが深まると、色々な話を聞けますので、自己の成長を感じます。
個人との営業は、商談よりも雑談になり易いので、様々な人の生き方に触れると、大変刺激を受けますし、考え方がおもしろいです。
証券会社に入ったことは今の私から考えると、様々な嫌なことを思いだしてしまう部分はあるのですが、良かったかなと思います。
また、次の人生でやりたいと思うのかと問われれば、そうは思えませんが、あれほど自分の成長を感じた時はなかったように思います。
成果も出せたので、社会人としての自分の価値にも気付けましたし。
私には、数字で仕事がはっきりする世界はあっていたのかもしれません。
争いごとは好きではありませんが、能力を競うことは好きだったんだと思います。
もっとお客さんの立場で仕事をできれば、辞めることはなかったんだと思います。
やはり、自分を信頼してくれる人を裏切るような行為を続けていくことは私にはできなかったし、裏切るようなことをしなくてもノルマが達成できるほどには成果を突き抜けて上げ続けることはできませんでした。
投資自体は、素晴らしいものだと今でも思っています。
ちゃんと行動を取れれば、利益を上げることは可能です。
このブログでは、私の知識を基に利益を上げられる投資の話をできればいいなと思っています。
証券マン時代にできなかったことをここでならできますので、良い情報を発信することが目標です。
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