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手数料稼ぎをされるリスクを考えたら証券会社を利用するのに最低限の知識と質問力が必要

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自分に投資に関する知識がないと言う理由で対面の証券会社や銀行を利用している方は多いと思います。

分からないから担当者を付けてもらって、色々説明を受けたいと思うのは普通のことです。

 

しかし、手数料稼ぎをされるリスクを考えたら証券会社を利用するのに最低限の知識が必要だと、私は思います。

今回は、最低限の知識を持たずに証券会社を利用するリスクについて考えます。

 

情報はフィルターがかかって提供される

窓口で投資に関する話を聞く時も、担当者が電話してきて話を聞く時も、全ての情報には話をする人のフィルターがかかっています。

真面目で優秀な証券マンほど多くの情報を持っていますが、彼らの頭の中はそこからどのように話を組み立てるかを考えており、リスクに関する情報も最終的にリターンの話に繋がるようにロジックを組んでいたりするものです。

 

それを前提に話を聞く必要があるのですが、上手くリスクとリターンの話を織り交ぜる担当者の話に対し、簡単に信じ込んでしまう投資家は多いです。

ドンドン売り込むような証券マンには警戒心を強めますが、リスク説明をしっかりする証券マンにはつい警戒心が緩むわけです。

 

しかし、もしそれすらロジックの中に入っていたとしたら、情報のフィルターの外にある情報を取得する必要があります。

 

担当者も色々考えますから、リスク説明の必要性・重要性にも気付きます。

そこで、どの情報を提供してリスク説明に変え、どうそこから話を展開して魅力を伝えようか考えることを知っておくべきです。

 

フィルターの外にある情報を取得するには

では、どのように担当者の都合が悪い情報を取得したら良いでしょう。

それは、「質問力」がカギを握っていると思っています。

 

詳しく知識がなくても良いのですが、とっても表面的な知識でも、しっかり持ち合わせて話を聞いている人は、担当者が握っている情報を引き出すことが可能です。

何も知らない投資家は、専門用語などを使われると煙に巻かれ易くなるので、どうしても長時間説明を聞いている内に提案を受け入れてしまうところがあります。

 

ちなみに、フィルターの外にある情報を取得するために鋭い質問が出来た時、話が止まってしまう証券マンには気を付けましょう。

そんな証券マンは、他の証券マンのセールストークを真似ているだけで、自分で勉強していない可能性が高いので、満足できるアフターフォローが期待できませんし、売買のタイミングについても信用できません。

証券マンは、毎日投資に関することをしゃべり続けているので、自分のフィールドで話をしている時はどんな人でもある程度流暢に話しをできますが、組み立てたセールストークの外に話が及んだ時に差がはっきり現れます。

質問に答えずに話を変えてしまう方法も含めて、「適切に質問に答えているのか」には気を払って下さい。

 

提案を受ける時は覚悟を持って話を聞く

証券会社からの提案は即売買に繋がるものとして考えましょう。

法律が整備されて電話だけで売買が成立するものが減りましたが、それでも多岐に渡って電話一本で売買が成立する現実があります。

 

挨拶から始まっても、色々な話の中で「じゃぁ、それ売ってそれ買って下さい」ってことは日常的にありますから、「覚悟」が決まらない状態では売買をしないと決めることも重要です。

 

そして、最も大切だと私が考えているのは、「商談」だと思って話を聞くことだと思っています。

優しい人ほど担当者の話に合わせてしまって、無駄な売買をしてしまうことが多いのですが、鋭い質問は時に失礼な質問であったりもするので、自分の大切な資産に関する話をしているのだと覚悟を決めることで交渉力を高める必要があるのではないかと考えています。

商談だと思って、コミュニケーションに対する礼儀は担保しながらも、しっかり交渉していくことが大事です。

 

最低限の知識

投資に関する最低限の知識は定義付けが少し難しいですね。

しかし、担当者を利用する立場なら、たとえ間違っていたとしても、広く浅い情報に触れていれば良いかと思います。

当然、正しい知識の方が良いのですが、そうなると深堀していくように勉強する人が増えるので、ネットで証券取引をするならそちらの方が良いのですが、担当者を介して売買するなら、色々なことを知ろうとするところから入っていく方が、質問力はついてい来るかと思います。

(自分の判断力を高める場合は、ネット証券利用時同様、狭く深い知識をつけるようにした方が良いです)

 

広く浅い知識を付けて、担当者に色々聞いてみて下さい。

説明を鵜呑みにしないで簡単にでも調べて、また聞いてみるようなことを繰り返すのが、手数料稼ぎをされるリスクを下げることに繋がっていきます。

最低限の知識が必要と言うよりは、それを得ようとするモチベーションと、証券会社は利用するものであって、利用されるものではないとする覚悟の方が必要かもしれないですね。

商談ですから話を合わせる必要もありません。

 

まとめ

今回は、手数料稼ぎをされないために、証券会社を利用するなら最低限の知識と質問力が必要であることを説明しました。

 

実際、提案する立場を経験した私から見ると、どのような話であれ、担当者と話をするなら、交渉だと思った方が良いと思います。

毎回お客さんに勝負をかけるわけではないですが、売買ありきで話をする機会の方が多いですし、リアクション次第で勝負をかけることもありました。

 

手数料稼ぎをされないためには、最低限の知識と質問力を持ちましょう。

表現は少し強めですが、「覚悟」も大事な要素です。

 

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