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EU(欧州連合)の量的緩和は確実か|ユーロの見通しは

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EUが量的緩和に踏み切る観測が出ていますが、欧州連合の状況は頭に入っていますか?

EUはEUでルールを作って連合を維持しているので、大枠を理解するのに各国の状況とEU全体の状況の二つを確認しないといけません。

 

少し難しさを感じる場合があるので、今回は直近の関心事であるEUの量的緩和の問題を中心にユーロの見通しについてまとめてみます。

 

ECB(欧州中央銀行)と各国の中央銀行

EUの経済政策はECB(欧州中央銀行)が統括して行っています。

ヨーロッパの各国中央銀行は金融政策を個別に取る権限はなく、金融政策はEUとして実行されます。

だからこそ量的緩和も実行できずに、今に至っています。

 

自分の国が景気が悪くなれば、量的緩和でも何でもできることをやりたいのが本音ですが、各国の中央銀行にその権限がないため、自由度がとても低く機動性が失われています。

加えて、財政政策も各国の都合で行うことができませんから公共事業で景気を刺激することもできなくなっています。(財政のルールに鑑みて)

 

今も量的緩和の必要性について、力を持ったドイツが反対の立ち場であるため、早期に実施することができていません。

 

私はこれをEUの構造的な欠陥と考えていますが、各国の状態に差が生まれても、取れる経済政策が限られ過ぎていて、全くフィットしていない国がいくつも存在してしまっているのは経済へのマイナスが非常に大きいです。

 

ドイツが折れるしかない理由

量的緩和が早期に実施されなかった理由は、ドイツの反対があるからです。

輸出に強いドイツは、長らくEUで独り勝ちの状態が続き、量的緩和が齎す副作用の方がその必要性より大きかったため反対しています。

また、ドイツのメルケル首相は選挙公約で財政の黒字化、最低でも均衡を目指すと謳っており、それに相反する量的緩和に反対の立場です。

ドイツ国民も足を引っ張られたくない感情を露わにしており、なぜ自分達が他の国を助けなければならないのかとの不満を持っています。

 

しかし、EU全体がデフレに傾いてきている今、適切に金融政策を取られなればドイツにも悪影響は大きくなります。

自動車に代表されるドイツの輸出は、ヨーロッパが主な相手先になっており(2013年EU向けの輸出割合は約37% 輸出統計(国・地域別) - ドイツ - 欧州 - 国・地域別情報 - ジェトロ)、EUのおかげで儲けているところがあり、EUの沈没は自国にも影響する点と、EU全体から景気の良いドイツに人が流れており、そこからも悪影響を受けている点から、ドイツも量的緩和を認めざるを得ない状況と言えるでしょう。

 

緊縮財政をやらせてみても結果の出なかった現状を分析した時、もう量的緩和政策を見送ることはできない状況なので、対外的な駆け引きはあっても早期に量的緩和に踏み切るのではないかと思っています。

 

問題は十分な量的緩和ができるかどうか

量的緩和が行われれば、ユーロ安に作用するので、反対しているドイツにとっても魅力がないわけではありません。

しかし、立場を考えれば渋々合意するような感じになることは懸念される問題であり、もしそれが思い切った量的緩和をできない理由になってしまった場合は、危険な状態になる可能性があります。

 

量的緩和で現在のデフレ傾向を何とか阻止しようと政策を打つのですが、それが不発に終わり、もしヨーロッパのデフレが進むようですと、今度は反動も相まってユーロ高の材料に変わります。

デフレは通貨価値が上がることを意味するので、ユーロの価値が高まる可能性があるわけです。

 

量的緩和は規定路線になっているかよりも、市場の期待に応える内容で実施できるかの方が重要だと思いますし、もし為替が傾くことがあれば、トレンドに育つのかをしっかり確認する必要があるでしょう。

 

まとめ

今回はEUの量的緩和について簡単にまとめてみました。

個人的にはもう時間の問題であると思っていますし、関心は量的緩和の規模に移っています。

 

EUは全体で動くしか道が無いので、今後はユーロの是非を掲げる動きが起ってくるかもしれませんね。

政策の有効性次第で、長く続いている不景気を脱することができないと、まだまだ混沌としそうです。

 

大きな動きが出るかはまた別の話だとしても、情勢のチェックは行っていきましょう。

 

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