投資で予測の精度を上げるには|自分と他者の視点を区別してバイアスを排除する
スポンサードリンク
トレードの観点から言えば、予測の精度と同様にトレード技術の方も重要ですが、長期投資の場合は、予測の精度が重要になります。
沈んでいく国や為替に投資をしても儲かるわけがないので、投資するに値する投資先をどのように見つけるかが大事です。
投資では、どうしても主観的に考えてしまうことが問題になりますが、予測の精度を上げるには勉強だけでは足りません。
今回は、投資で予測の精度を上げるために自分と他者の視点が必要なことについて説明します。
バイアスが齎す影響
人が物事を考える時、自分の都合の良い情報とそうではない情報で無意識に分けて考えるところがあります。
精神のバランスを取るためにも必要な人間の能力ですが、投資においてはバイアスのかかり方を意識して調整しないと、上手くいきません。
バイアスとは偏見とか先入観とかに訳される言葉ですが、客観的にデータを集めているつもりで投資をことを考えても、自分の期待とかこうであってほしいと思って情報収集を行っている面があり、それを取り除いて考えることの重要性はよく言われることです。
一番バイアスがかかると考えられているのは、金融商品を保有している時です。
上がってほしいとか、良いものであるはずだとのバイアスがかかった状態で情報収集をするので、無意識に値下がりしている現実を否定するような情報を集めて安心感を得ようとします。
これは、避けようと思っても無意識下に行っているので、完全に取り除くことはできません。
そのように人間ができていると考えるべきだと思っています。
他者の視点で自分の行動を監視する
バイアスのかかり易い自分の視点を矯正するには、他者の視点を持つことが最も現実的な方法です。
自分はこう思うけど、他の人はどう思うのだろう。
常に一つの情報に対し、他者を意識することで、予測の精度は上がってきます。
では、他者とは具体的に誰を想定するべきでしょうか。
プロトレーダーの視点
投資における予測の精度を上げるために、まずプロトレーダーの視点を持ちましょう。
上の記事で詳しく書いていますが、自分が正しい行動を取るために必要なのがプロトレーダーの視点です。
「適当」や「何となく」を排除し易くなり、投資にロジックを持てるようになる視点です。
投資は決断に対して誰も文句を言わないので、甘えを抱き易いのですが、その判断が収支を大きく悪化させます。
プロならどう考えるかを自分なりに考えてみるのはとても有効なアプローチになります。
反対の売買を行う人の視点
もう一つの大事な視点は、買おうと思ったら売ろうとする人、売ろうとするなら買おうとしている人の視点を持つことです。
つまり、自分と反対の立場の人を想定して考え方をイメージしてみるのが大切です。
バイアスがかかってしまうのは仕方ないので、立場を逆転させて考えてみることでバイアスの影響を排除しようとするのが、ここの趣旨です。
バイアスをかけないように考えることは訓練が必要なので、当然その努力を続けるとして、足りない部分を立場を逆転させて補てんします。
買いたいと思った時点で、又は何か買おうと思って情報を探し始めた時点でバイアスはかかっているものと想定しましょう。
期待や儲かりたい気持ちが乗っているものです。
実際に買いたい銘柄が出た時点で、今度は立場を変えます。
真逆の売りたい人の気持ちになって同じ情報をもう一度考えてみましょう。
先程の根拠に反論を唱えるつもりで情報に接します。
その効果は二つあります。
一つは、本当に魅力のある商品かが分かる点。
もう一つは、重要視するべき懸念事項のあぶり出しができる点です。
買いたいなと思って情報を集めた時、どうしても買うまでのハードルは下がります。
特に、株を買いたいと思って見ていた時は、それが顕著でしょう。
買わないと参加できないのが投資ですから、情報収集に費やした時間が無駄に思えるため、どうしても何か成果がほしくなります。
また、自分の持った商品の懸念事項がしっかり把握できていれば、その織り込み具合や新規材料の重要性もわかりやすくなりますし、金融商品保有中も常に行う必要のある予測の精度を上げることに繋がります。
売りたい人の気持ちや根拠が分かれば、バイアスを取り除くことはできなくても、視点をずらすことで客観性は担保し易くなるので、お勧めの方法です。
予測の精度を上げるには(まとめ)
これまで述べてきた通り、予測の精度を上げるには、自分のバイアスを意識してその影響を極力なくすことが出発点です。
どれだけ情報処理を完璧に行えたとしても、強いバイアスがかかれば投資において役には立ちません、
プロの視点と反対の立場の視点を組み合わせて分析することで、自分にかかっているバイアスに気付くこともありますし、改善するべきポイントや持った後のことにまで良い影響があると思います。
投資をする時は、自分本位に考え易いのでこのような方法を試してみましょう。
関連記事: