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毎月分配型の投資信託で分配金を再投資しないことで期待できる効果

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毎月分配型投資信託を買う時、分配金を受け取る形で買うのが一般的ですが、分配金を再投資する形で買うことも可能です。

分配金を再投資する場合、複利の運用効果が期待できますので、投資が上手く行った時の計算上の利益は増加しますが、上手くいかずに損になった場合は、デメリットもあります。

 

今回は、毎月分配型投資信託で分配金を再投資しないことで期待できる効果を説明します。

 

 分配金を受け取ることが利益確定になっている

毎月分配型投資信託の分配金を利益の状態で受け取る行為は、それがそのまま利益確定になっています。

儲かっていない状況では、元本の切り崩しと同じ意味になってしまうのが大きなデメリットですが、ここ最近の動きのように、中長期的に円安の流れができれば、多くの方が利益の状態で分配金を受け取ることできているはずですので、毎月少額でも利益確定をしていることと同じ意味合いになります。

 

投資信託に限らず、投資において「利益確定」はとても難しい投資判断になります。

ベストなタイミングは確かに存在しますが、それが決まるのは未来のいずれかの時期ですから、利益確定した時点では分かりません。

そうなると、投資の初心者ほど色々考えてしまって、結局売り時を逃してしまったり、焦って早めに利益確定してしまうものです。

自分の指針みたいなものがないと、利益確定は後悔し易いのが特徴ですね。

 

しかし、毎月分配型投資信託の分配金を受け取っていれば、毎月少額ずつ利益を確定していくことができますから、売り時に悩まずに保有を続けることも可能です。

極端な話、分配金の税引き後利回りが年率5%でも20年持てば元本の100%が分配金で受け取れますので、単純計算で損をしないことになります。(あくまで単純に考えた場合です)

 

分配金を再投資している場合は、どんどん円安に行く状況の中では、どうしても高い基準価額で投資信託を買い付けることになりますから、少し前のリーマンショックみたいなことを想定した場合、その落差で一気に利益から損失へ変わることも考慮すると、複利で運用効果を狙うにはリスクもあることが分かるかと思います。

 

円安の流れが一旦できると、歴史的には長期間続くことが多いですので、毎月分配型の投資信託で分配金を受け取ると、それが実質的に利益確定できているのは、大きな効果でしょう。

 

急落時に買い付け資金として活用できる

リーマンショックの時、よく大損した人にスポットライトが当たりますが、私が注目しているのは、その後の戻り相場で利益を取った人の考え方の方です。

あれだけのショックがまた来るのかどうかは分かりませんが、やはり学びを得ておくのが投資では大切なはずですね。

 

そう考えると、暴落・急落したところでは、しっかり買いを入れておくのが大事であることが分かります。

サブプライム問題からリーマンショックまでは1年以上あったわけですから、いくらでも逃げることができたはずですが、多くの投資家は大損しました。

どのタイミングで一気に急落を迎えるかは、予想できないと考えるべきです。

 

それならば、どのようにその後に対処するかの方が大事になってきますし、上がったところでは利食いをしながらいずれくる急落に備える必要もあるということでしょう。

 

分配金を受け取っていると、そう言った相場の急落時に新規資金ではなく、分配金から、時期を見た再投資が可能になる点は、分配金を再投資コースで買わない時に期待できる効果として大きいと考えています。

使ってしまって手元に残っていないという人でも、結局投資成果がトータルでどのようになっているかを考えると思いますので、新規資金からではなく、分配金からまた投資に回せるお金が発生しているのは、精神衛生上良いことです。

 

なぜならば、急落した直後は、投資マインドが冷え切るため、投資し辛いからです。

新しいお金をいれても、また損するのではないかと考えるので、「分配金を再投資するだけだ」とする考え方は、思い切った行動を取るのに背中を押す効果が期待でき、過去を振り返ると、それが投資成果を生む行動になっているので、パフォーマンスの安定化に繋がると考えています。

 

 

 

じっくり長期保有する余裕が生まれる

分配金を再投資しないことで期待できる効果として投資初心者に嬉しいのが、長期保有を分配金が支える効果です。

分配金ばかりに気が行ってしまうのはよくないことですが、定期的に振り込まれてくる分配金は「ずっともらい続けていけば良い」と投資に余裕を与えます。

楽しみにもなりますしね。

 

それが行き過ぎると、分配金ばかりに目が行って、肝心の中身が疎かになったり、勉強不足になる原因となりますが、長期保有でじっくり持ちたい方は、投資成果を実感できる効果は大きいでしょう。

投資の入り口に向いていますし、初心者向きと思われがちの商品ですが、詳しい方でもライフスタイル次第で相性の良い人が多くいます。

 

 毎月分配型の投資信託は、保有者の満足感が高いのも特徴ですから、長く持ちたいと思う人が多いです。

「もっと多くの分配金を」と保有の投資信託の乗り換えを増やすと、投資成果が落ちやすくなるので、買う段階でじっくりと検討して、良い投資信託を選びましょう。

 

 

まとめ

今回は、毎月分配型投資信託で分配金を再投資しないことで期待できる効果を紹介しました。

これらをより意識することで、更にその効果を高めることができると思っていますが、投資は少し引いて考えることも大事です。

効率を追い求めると、非効率になる部分もあるので気を付けましょう。

 

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