証券会社にいた時の監視銘柄の数|株価チェックは何銘柄?
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証券会社にいた時は、お客さんの興味のある銘柄を監視し続けていないといけませんでした。
有名な銘柄ほど興味のあるお客さんが増えるので、バカみたいに監視銘柄が増えるわけではありませんでしたが、興味の先って案外コアなところにもいったりして、興味のある業界なんかもバラバラですから、大分鍛えてもらった記憶があります。
今回は、証券会社にいた時の監視銘柄の数について振り返ってみましょう。
株価チェックは何銘柄あったか、知らない株の対応はどんな感じだったのでしょうか。
常時200銘柄以上を監視
私が証券会社にいた時の最終的な監視銘柄数は200銘柄以上になっていました。
もちろん全てをじっくり分析するなんてできませんから、株価チェックだけの銘柄もありましたし、そこからその日のお勧め銘柄を決めて案内してたりしていましたね。
200銘柄以上になったと言うのは、段々と時間をかけてそうなっていった感じです。
お客さんと接していると、色々な銘柄が出てきますし、アナリストからあがってくる銘柄に興味を持ったりして、それを常時監視銘柄に組み込むかはまた別の話ですが、基本証券マンの監視銘柄は一定の勤務年数までは増え続けていく形です。
また、当然入れ替えを行いながら、監視銘柄を決めていきます。
従って、私に取っては200銘柄付近が常時監視銘柄数の限度でした。
証券マンのメインの仕事は、完全に株からその他に移ってきていますので、これ以上は、自分のやらないといけない仕事と時間効率のギャップが生まれしまうので増やさなかったですね。
メインに見ているのは100銘柄くらいだったと思います。
そこから毎日チャートを出すのが選んだ半分くらい。
お客さんと電話しながら一緒にチェックをしたり、提案しようと思う銘柄を決める際は30分くらいかけて分析することもありました。
ボーっとパソコン見ていたら上の方から怒られてしまうので、何か上手いことやりながら時間を作っていた感じです。
200銘柄くらいで足りるの?
証券会社はお客さんに取っては、問い合わせ先でもあります。
200銘柄くらいの常時監視銘柄数では、全てのお客さんの問い合わせには全く対応できませんし、時には四季報を引っ張りだしてきて解説したりもしていました。
特に若手の頃は知っている銘柄が明らかにプロとして足りませんから、お客さんには迷惑をかけてしまいましたね。
聞かれても答えるまでに時間がかかっていました。
でも、業界の常識としてはこれで間違った対応ではなかったのです。
正直、女性証券マンの中には株に弱い人が大勢いました。
顧客のニーズが株の短期売買の場合、若手の女性営業マンから上司に顧客の担当替えが起こることもしばしばで、もっと資産運用全般をお手伝いする方が得意な女性の方は多かったのです。
お客さんとしては、全ての銘柄をしっかり答えてほしいと思っているのでしょうが、はっきり言ってそれは不可能です。
私は株を得意にしていた方の証券マンでしたけど、それでも知らない銘柄は知りませんし、特に投機色の強い銘柄などはお客さんに勧めることがありませんから、全然知らない銘柄を勉強する気にもならなかった経験があります。
実際、証券会社で働いていると時間効率や仕事効率を考えないといけません。
株はプライベートの時間を割いて分析する必要があったので、私の興味の先がプロとしての私の監視銘柄に強く作用していました。
これはある程度他の営業マンも同じだったと思います。
当然ながら、担当しているお客さんの興味の先も影響します。
毎日連絡をして、状況報告をするお客さんの数自体はそう多くないのですが、10名くらいそんな方がいたとして、その人達の保有銘柄は毎日チェックすることになりますし、詳しくなります。
王道の銘柄に偏る人がいる一方で、かなりコアな銘柄に偏る人もいますから、私の監視銘柄の中にもコアなものが含まれていました。
誰もそんな銘柄のことを聞きたいとは思わないような銘柄であっても監視する必要性があったわけですね。
そうなると、200銘柄の中は「厳選した200銘柄」ではないということになります。
それでは証券マンとしてもっと足りなくなってしまいますよね。
何度か見ると覚えられる
証券マンは働いている内に「数字」に強くなります。
仕事の大半は数字を語っていますし、自分の仕事も数字で管理しているので、必然的に数字には強くなります。
お金が絡む説明も多いですから、尚更ですね。
有名銘柄の中にも監視銘柄に加えていないものもありましたが、何度かお客さんとの会話の中で出てきますから、大凡の株価を覚えますし、パッと見て解説ができるようになります。
それを適当だと判断される場合もあろうかと思いますが、実際にアドバイスを希望される人へは、一度少しの時間をもらって分析をしますから、色々なパターンがあるということです。
週に1度くらいの頻度で話題に出る銘柄はかなりの数に及びますので、監視銘柄を増やさなくても、普通に状況を説明できる銘柄数はかなりものでした。
株価を覚えるスピードが一般の方とは違う感じです。
テクニックで説明してしまうことも
どんなサービスを利用する時も同じですが、自分の聞いたことを的確に答えてくれないところは少し不信になりますよね。
そんなことも知らないの?ってなると思います。
ですから知らない銘柄を聞かれた時は、まず所属する業界の話を始めて、その間に四季報を読んで付け加えて、同時進行的にチャートを分析・解説することも多くありました。
段々とこのようなテクニック的な力もついてきますので、「ただ話題に出た」銘柄をいちいち調べて折り返しの電話をいれることは減っていきます。
要は、費用対効果の問題で割くべき時間と成果が一致した時に時間をかける感じです。
お客さんの中には世間話の一環で色々な銘柄を話題に出す人も多いので、このような考えをせざるを得ない部分があります。
その中で私の興味を刺激する銘柄が出てきたら、家で調べたり、業務終了後に調べたりする感じでした。
仲間の証券マン
先程触れたように、あくまで傾向としてですが、女性証券マンは株に弱い特性を持っている人が男性証券マンに比べて多くいました。
従って、分からない銘柄を他の証券マンに聞くことは日常茶飯事であり、それは男性同士でも同じでした。
つまり、「より詳しい人に聞く」って文化もあったと言うことです。
監視銘柄は自分の興味の先が影響している部分がありますので、例えば「運輸」に興味を持っている人がいたり「金融」に興味を持っていたり、各営業マンの中で監視銘柄の集中している業界があったりします。
自分が信頼している仲間の証券マンに、自分が調べるべき銘柄を聞いてしまえば、彼(彼女)の分析付きの情報が得られます。
自分で分析をする時間を削れるばかりか、より詳しい人の解説までついてくるのですから、効率的ですよね。
もちろん、いつでも聞けるわけではないですし、こちらもギブアンドテイクが成立するように気を使いながらでしたが、仲間の証券マンから情報を得ることも多かったです。
飲みにいった時などはよく情報交換をしていました。
本当は全ての銘柄をプロのレベルで解説できたら一番良いのでしょうが、流石に数千銘柄を網羅することはできませんし、株はメインの仕事でなくなってきている部分もありますので、有限である時間の使い方を考えても不可能です。
200銘柄くらいの常時監視銘柄数が読者の方にどう映ったか分かりかねますが、大凡こんな感じの案内をやっていました。
まとめ
今回は、証券会社にいた時の監視銘柄の数について説明しながら、お客さんとのやりとりでどのように対応していたのかまでをまとめていました。
やはり個人で行うよりも、有利な環境がありましたね。
アナリストとも電話を通じて情報取得が可能でしたので、証券マンは横のつながりで個人トレーダーよりも有利だったかなと思います。
営業のテクニックが付くと、適当にあしらうようなことが増えるのも事実ですが、元々の興味の有無で株の強さが各証券マンで大きく差が付くところだったかなと振り返ります。
株があまり好きではない証券マンも実は珍しくなかったりもします。
監視と言っても、必要性と興味の二つに分かれているので、個人の方も参考にしてみて下さい。
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