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証券会社の営業って直帰することもある?|できている時はウマウマな営業職

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証券会社の営業は、直帰することができると思いますか?

遠くに行ったり、お客さんとのアポの関係で帰社が遅れると、営業職は「直帰」することもありますよね。

 

今回は証券会社の営業に取って、直帰とはどのようなものかを説明してみましょう。

 

証券マンは直帰 出来ますよ

営業はなるべくお客さん主体で動きます。

夜遅めの時間指定もありますし、早朝も然り、職場に来てほしいとか、お客さんの要望は多岐に渡り、なるべくそれを叶えてあげて付き合い易い取引先になることは基本ですから、会社都合は基本二の次になります。

 

当然ながら、無理目な要望は上司との相談ありきですし、安請け合いしてはトラブルの元になるので避けます。

しかし、時間の都合くらいなら、早くても遅くても多くの場合で対応できる場合が多いので、直行・直帰はあり得ます。

頻繁ではありませんが、珍しくもない感じでしょうか。

お客さん次第なので、何とも言えませんが、正式な理由があれば基本許されると言えます。

 

しかしながら、証券会社には例の奴がありますから、事情はもうちょっと複雑です。

 

詰める文化

例の奴の一つ目は、「詰める」文化です。

帰って来ない=詰められない

という公式が成り立つので、数字が必要な時に勝手な行動は許されません。

募集商品を詰めている時に、「明後日、〇〇社長と20時にアポなんで行ってきますね」と連絡したところで、上司からは「それ、案件は何だ?」との問いを貰い、もし答えが「具体的な商品は出てないのですが、一応今回の募集商品提案してきます」とかであれば、「おまえ、その日いくらまでやらないといけないか分かっているのか」と詰められるでしょう。

 

直帰すれば、数字集計の時に会社にいないくていいので、「逃げた」みたいな扱いを受ける時があります。

確かに現実問題、一時的であったとしても直帰すれば逃げられるので、状況を間違えると、直帰の話だけで怒られます。

 

直帰自体には悪いイメージを持っていないのですが、案件がぼやけていたり、時間の使い方が間違っていると判断され易い場合は言い出し難かったですね。

敵前逃亡みたいなものです。

 

直帰って、おまえサボりだろ

営業の仕事は、外に出るのでサボることも簡単です。

例の奴のもう一つは、「サボり」問題です。

直帰すると言って、夕方から帰ってしまうこともできますよね。

適当に話を合わせておけば、簡単なことです。

 

私も直帰すると言って、そのまま帰ったことがありますし、他社の営業マンともその話題で盛り上がったことがあります。

営業は、サボれる環境が作り易いので、直帰は使い方次第で天国気分を味わえる夢のツールです。

 

しかし、上司も同じ道を辿って上に行った人達です。

事情を複雑にしているのは、それが絡んでいて、つまりは「おまえ、それってサボりだろ」とみられるのが問題なわけですね。

多用なんてもちろんできません。

 

友人の証券マンにはパチンコの連チャンが止まらくて「直帰の連絡」を会社に入れたことがある者もいますし、彼女の誕生日に直帰すると言ってお昼からデートしたことのある者もいます。

 

適当にやらせたらどうしてもサボりますよね、営業って。

ちょっと極端な例ですが、あり得るレベルの話で、それを聞いても驚くことはありませんでした。

だからこそ「詰める」文化は無くならないとも言えます。

 

直帰しますと上司に報告する時は、嫌味の一つや二つは付き物ですし、絶句して無言の圧力をかけられたりします。

使うことはできるけど、あまり使いたくないツールでしょうかね。

副作用があるので、ある条件をクリアした時に使います。

 

数字ができていればウマウマ

証券会社の実情を下の記事で一度紹介しています。

こちらの記事でも少し触れていますが、数字ができている時は楽園気分が味わえることもあり、要は数字次第のところが証券業界にはあります。

 

求められる数字に貯金がある時は、直帰を使って半日休みを取ったりもできるんですよ。

半期に2回くらい・・・・、有給なんて取れないからこれで喜んでいた自分は終わっていますがね。

 

しかしいずれにしても数字の出来ている時は、証券マンは無敵です。

ボーナスも多いし、サボりまくりですしね。

上司だって、部下の気持ちくらいは推し量れるので明らかにサボりだったと後から気付くか(数字の出方で)、言われた時点で怪しさに勘づくか、部下の口八丁に惑わされる上司は経験上稀なのですが、数字ができていれば気分よく仕事させるためにも直帰でサボルことを半ば容認することも多いです。

 

ということは、逆も然りですよね。

数字ができていない時に直帰すると言われれば、「は?何時でもいいから帰ってこい!!」ってなったりもします。

絶対にサボらせないという執念を感じますね。

つまり、数字ができていない時は直帰するような営業の仕方はなるべく避けるべきであり、明らかに具体的な話が決まる案件に絞ろうとするのが、通常の証券マンの考え方になります。

 

数字ができていない時ほど、「おまえサボっているからできないんだろ」って目で見られますし、それを覆す具体的な材料が無い以上、一生懸命やっている姿くらいは見せないと、思っている以上に追いつめられるので大変です。

 

証券会社のオフィスって、いるだけでしんどいんですよ。

数字を優先して考えるのですが、いたくないから案件もなしに出かけることもよくありました。

上司の目に映れば、とばっちりもありますしね。

「今日はダメぽ。詰められて終わるな」と思った時は、取り敢えず会社を出て、夜に集中砲火を浴びて帰宅する選択肢も、時には負担が少ないのです。

 

直帰するような案件は、それなりに意味のある案件であれば、何の問題もなく許可が下りますので、気にしないでいいくらいですが、サボるための口実にしたいなら、状況を整備しておくことが必須ですね。

誰でも考えることは同じなので、疑いがかかりますし、その疑いを晴らすには数字が必要と言った感じです。

 

とにかくできている時は、ウマウマに利用できます。

私はあまりそういうのができませんでしたが、同僚の中には月に1度は、数字の余裕を作って、直帰という魔法のツールで半日サボっていましたね。

上司も完全に気付いていましたが、数字を持ってくるので見て見ぬふりですから、如何に証券マンは数字が全てかが分かるかと思います。

 

まとめ

今回は、証券会社の営業マンに取って、直帰とはどのようなものかを説明しました。

「直帰できます」と、一言で説明できますが、使い方を考えるなら、これだけの説明が必要だったかなというイメージです。

サボりに使えますかと問われれば、「使えます」と答えますが、色々と複雑な事情が絡むことがご理解頂けたのではないでしょうか。

 

角度を変えて見てみても、やっぱり証券会社の営業は数字がすべてですね。

ちゃんとやれば成績に表れますから、公平な判断がなされます。

頑張っているのにできないという証券マンは、淘汰されますが、できる営業マンはサボることも可能な世界。

色々な意味で差の大きい世界です。

 

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