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株の利益確定の幅は損失と勝率をベースに決める|トレードルールは損失と勝率が分かっていないと作れない

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株のトレードルールを作る時に、損失の平均額と勝率はとても重要です。

自分で制御できるのは「損失の額」だけなので、そこからトレードシステム全体を考えることからトレードのルール作りは始まります。

 

全てのロジックを組み立てるのは、時間と手間がかかる作業ですので、なかなか完璧にはできませんが、少なくても自分のトレードをイメージで理解できていない場合は、最低限必要な利益幅が見えてこないため、長期的に勝つことは難しいでしょう。

 

今回は、株の利益確定の幅について、損失と勝率をベースに決めることがなぜ重要なのかを説明します。

 

コントロール可能なのは「損失」だけ

まず、大前提からです。

株やFXなどでトレードする時、利益の幅はコントロールできません。

どれくらい上がるかは、その銘柄毎に違いますし、例えば1万円の利益を取ろうと決めても、そこまで上がるかどうかは分からないので、コントロールできなないわけです。

 

しかし、損失についてはどこまで下がろうが、自分の損切りポイントをしっかり持って置けば、コントロール可能です。

 

つまり、

トータルリターン=利益―損失

の式で考えると、利益はコントロールできないので、損失をコントロールすることで最終的なリターンを得るように考えるべきだということです。

 

利益を追求するために、利益幅をどのくらいまで伸ばさないといけないかと考えた場合、自分がどのくらい損失を出しながらトレードを行っていくかが分からないと戦略の立てようがありません。

逆に言えば、自分のマイナス幅を把握することで、利益幅を決定でき、自己の株のトレードがプラス域で推移するようにシステムを作っていくことができます。

 そうなると、入るべきタイミングも自ずと厳選されていきます。

リターンに見合わないポイントでリスクを取っても仕方がないと思うわけです。

 

損失と勝率の関係

様々なシュミレーションを行った経験のあるトレーダーはよく知っていると思いますが、損失と勝率の関係はかなり密接です。

損失額を小さくすれば勝率が落ち、勝率を上げようとすれば損失額を大きくしないと達成することができません。

従って、自分がどの程度の勝率を維持しながら株のトレードを行っていくかをまずはじめに意識しないといけなくなります。

50%以上の勝率を維持しないと冷静にトレードできないのであれば、損失額をある程度覚悟しないといけませんし、10%でもトータルで勝てれば良いと考えるなら、損失額はタイトに設定できます。

 

自分のトレードのルールを作る時は、このようにまずは損失をどのようにコントロールしていくかを決定しながら勝率を割出し、自分の獲得しなければならない平均利益を割り出していきます。

 

勝率を高く保ちたいなら、損を小さくできないですし、利益を伸ばせない人も同じように損も小さくしていかないといけません。

 

優位性のあるトレードルールを作ろうとすれば、必ずこの損失と勝率の関係が意識されます。

利益を伸ばしたくても、相場がそこまで上がってこない限りは無理ですし、損切りを遅らせてしまっては取り返しのつかない額にまで損が膨らむ恐れもあります。

 

まずは、自身のトレードスタイルを決定することが肝になります。

 

利益確定を急がないために

人は本能的に目の前の利益を強く意識します。

いきなり100万円貰えることと、1年後に105万円貰えることは、今の金利情勢を考えた場合、後者が有利ですが、それを選ぶ人は少ないです。

不確実性が高まることで、利益を取り逃すのではないかと考えるためですね。

100万円もらえるだけでラッキーだと捉える人が圧倒的に多いです。

 

この例はかなり分かり易くしましたが、株のトレードでも同じようなことが頻繁に起こります。

「正しい利食い」が存在しないため、利益を取り逃すような経験を繰り返すと、なかなか含み益を伸ばせなくなっていきます。

 

だからこそ、自分のトレードでどの程度の利益幅を取らないといけないかをしっかり把握するべきなのです。

損失と勝率を分かっていれば、自ずと自分が必要とする利益幅を決定できますし、ちょっとだけの利益を利食ってもそれではトータルで勝てないことが理解できます。

 

確かに待つことで取れない利益が出てくるのは間違いないと思います。

上がりきらないで折り返す経験も増えていくでしょう。

 

でも、伸ばさないといけないところまで利益を伸ばせないなら、コントロールしている損失にの合計額に利益の合計が勝ることがないため、トレードシステムとして破綻してしまいます。

 

気分で利食いを行っている場合はもちろん、頻繁にチキン利食いをしてしまう人は、自分のトレードをしっかりロジックで考えてみましょう。

 

もしかしたら、最初からルール自体が破綻しているかもしれません。

 

まとめ

今回は、株の利益確定の幅を決定するために、損失と勝率に関する話をまとめてみました。

自分のマイナス合計を見つめ直すのはしんどいことですが、取らなければならない利益の幅を考えた場合、避けては通れない作業なので、しっかり把握しましょう。

 

トレードルールは、優位性を確保することがとても難しいのですが、その前の段階で躓くことは多いです。

コントロールできるのは損失だけなので、まずはここをどうしていくのかを熟考し、そこから必要な利益の幅を考えてみると、自分に取って適切な利益幅を決定できるかと思います。

 

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