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株は魚を貰うよりも魚の釣り方を覚えないと勝てない理由

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前回の記事の続編記事です。

今回は、株の取引ルールを公開している人の中で勝っている人の考え方を参考に、「株は魚をもらうよりも魚の釣り方を覚えないと勝てない理由」を考えて見ます。

 

クレクレ君になってしまっている投資家は根本から考え方を変えましょう。

 

 相場は自分の信じたことしか通用しない

株をやる時は、瞬間瞬間の判断が不可避になります。

買う値段をいくらにするかすら、状況によって判断が変わりますよね。

買えると思った値段から上がってしまった時にどうするかや、急に相場の雰囲気が変わった時、大きな材料が出た時等々、判断する時の精神状態でも、その場面毎でも判断はブレるはずです。

 

トレード手法を誰かから教わっても、詳細まで知れることは非常に少ないです。

原則だけしか知れないことも多いですよね。

場面毎のケーススタディーを完璧にするのは無理ですから、どこかしらに裁量が生まれるはずです。

その時に何を基準に判断するかを深堀りするのは非常に重要な考え方であり、いずれ向き合う問題になってくるでしょう。

 

相場を相手にした時、何度もやってくる判断のポイントで強く作用するのが、「自分が相場で信じていること」です。

究極的には「いずれ株価は戻していくと考えるのか」「腐ったリンゴには害しかないと考えるのか」等々、かなり抽象的な表現もその中に含まれ、それを無視して手法やルールを考えても意味を為しません。

 

なぜなら、どんな取引手法やルールにも、連敗は避けられずに必ずやってきて、もっと本質的に信じていることは何かを問われるからです。

 

自分が相場で何を信じるかは非常に大事なのです。

 

教わる人と性格は同じであるかの視点

人の性格は、生き方を決定づけている部分があります。

行動や思想の源泉はその人の性格が大きく関与していて、それが細部に表れるのが人の生き方と言えます。

 

トレーダーの売買もそれに似ていて、せっかちな人が数週間に1度しかないエントリーシステムを採用しても上手くいきませんし、慎重な人が1日に数十回エントリ―するようなシステムを採用しても上手くいかないはずです。

 

でも今述べたことは誰でも気付けることだと思います。

勝てる人から教わるとしても、まず自分がその人に魅力を感じないといけないですから、手法を見る目に既にバイアスがかかっていると思うからです。

自分の性格に合ったものから選ぼうとするところがあるでしょう。

また、一度や二度試してみたけど合わないからやめるという人もいるので、根本から自分の性格を無視したトレードシステムを真似ている人は少ないだろうと思います。

 

しかし、それでもまだ足りないと思うのです。

数多くの判断ポイントを完全にマネしなくても勝てるようになると考える投資家は多いと思いますが、ずれるポイントが肝の部分にあたらない保証はありませんし、真似できない・真似するつもりがないポイントの発生確率や振れ幅は未知数です。

 

株は、収支から影響を受けるものなので、ストレス時の性格も加味しないといけませんし、調子に乗るとどうなるかや正常心ではどうか、無数にアジャストしないとマネすることができない面を持っているので、株の取引について「魚をもらっても」意味がないと考えます。

 

魚の釣り方を覚えようとする姿勢

魚を貰っても意味がないことに気付けたら、次は魚の釣り方を覚えようとする姿勢にまで高めることを考えましょう。

具体的な方法を教わって、そこからエッセンスを抜き取るように詳細へ落とし込んでいく、所謂トップダウン的な考えでもいいでしょうし、具体的な手法を公開していないところから考え方を吸収する形でもいいので、魚の釣り方を学ぼうとする姿勢が重要です。

 

株でいうところの「魚の釣り方」とは具体的なルールを差しません。

それは「魚そのもの」です。

「銘柄を教わる」とかはまさにその通りなので分かり易いですが、手法を貰おうとすることは「魚そのもの」になるので気を付けましょう。

 

それよりも大事になしないといけないのは、手法をどのように作っていくかや、どのように変化させていくかの方であり、それが「魚の釣り方」に当たります。

 

ある手法を自分のトレードシステムの根幹に置くとしましょう。

その時に必ず自分のものにしていく努力が必要になります。

自分の信じたことしかトレードではできないので、この工程の必要性に気付くのにそう時間はかからないでしょう。

加えて、その工程の中で自分にフィットするように修正が必要になるはずです。

「魚をくれた人」と「自分」は違う人なので、その溝を埋めなくては勝てるようにならないからです。

 

そうなると、「魚をもらった」つもりが、結局自分で魚の釣り方を考える工程が必要になることに気付けるでしょう。

手法を貰っても、そこから先が大事であり、それには結局手法を固めるには何が必要かを考えることなります。

 

従って、魚の釣り方を覚えるように手法を見たり、手法そのものよりも考え方や突き詰め方が大事だと気付きます。

それが中級以上の投資家のいるところだとイメージしています。

 

私がメンタル面や基本的なことに記事を集中させているのは、その意味が大きく、「こうしたら勝てます」という内容を書いても勝てるようになんかならないと考えているからです。

是非、魚の釣り方にフォーカスした情報収集をするようにして、自分が信じていることのレベルを上げるよう努力することをお勧めします。

 

まとめ

今回は、「株は魚を貰うよりも釣り方を覚えないと勝てない理由」と題して、私なりの考え方を紹介しました。

 

私もクレクレ君になって、色々な媒体に触れていたことがあります。

勝てない時期に足掻いていたわけです。

だから、魚を貰おうとする姿勢そのものを否定したくない気持ちも持っています。

 

しかし一方で、それでは株で勝てないことを経験しているので、なるべく早くその状態を抜けることが重要だと主張したい気持ちも抱きます。

損する額も期間も少ないに越したことはありません。

もし、手法をまねしても勝てないことに気付き出しているなら、もう一歩進んで、違う視点から情報に触れてみましょう。

恐らく変わるきっかけを掴めるはずです。

 

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