飛び込み営業って恥ずかしくないの?|証券マンの本音
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証券マンに取って、新規顧客の開拓は最初に担う大事な仕事です。
その中で飛び込み営業は、それまでの生活とはギャップが大き過ぎ、さらにあまりに能動的な活動のため、なかなか悩みは深かったりします。
今回は証券マンの飛び込み営業についてまとめていこうと思います。
証券マンは名刺一枚あればどこでも飛び込める
証券マンになると、すぐに聞く言葉が、
「証券マンは名刺が1枚あればどこでも飛び込める」
という言葉です。
新人からのよくある質問が
「どこに飛び込めばいいですか?」
答えは
「端から端まで飛ばさずに飛び込め」
実際の話で証券マンが飛び込めないところは、ほぼ無いと言えます。
案内されることはほとんどありませんけどね。
どれだけ大きな会社でも、小さな会社でも、個人だろうが法人だろうが飛び込みます。
なぜ飛ばさずに飛び込むかというと、飛ばすことを覚えたら端から端までただ歩くだけの新人が出るからです。
つまり、飛び込み易いところなんてないんですよ。
雰囲気で難易度が変わるのは間違いないですが、最初の頃から選ぶように飛び込み営業をする新人は仕事ができません。
がむしゃらにやるしかない作業が、飛び込み営業です。
飛び込み営業は馬鹿になれ
常識的に考えてみて下さい。
女性をナンパするのも恥ずかしいのが人間心理です。
会社をナンパするように、又は個人や社長でも然り、飛び込み営業はつまりナンパみたいなものです。
誰も自分を求めていませんし、迷惑な存在です。
そんなことはやる方も分かっているのですから、余計にタチが悪いですね。
それでも前に足を進めていくには馬鹿になるしかありません。
常識的に考えたら、出来るはずありませんから。
逆に言えば、やっている内に馬鹿になります。
自分で自分の行動があまりに滑稽で、フラれまくる男はピエロそのもの。
それでもやるのが飛び込み営業です。
飛び込み営業って恥ずかしくないの?
やっている方も普通の人間であり、飛び込み営業したくて証券マンになる人間は、これまで1000人以上の証券マンと出会って、一人もいません。
飛び込み営業は恥ずかしいに決まっていますよ。
実際に飛び込みが出来なくて辞めていく証券マンも毎年出ますしね。
それでも、スーツ着て名刺持ったら飛び込むのが新人の証券マンでなくてはいけません。
これから証券マンになる人がいたら、その覚悟だけつけておけば問題ないでしょう。
やればできますし、やろうとすれば何とかなるものです。
しかし、やろうとしなければできないですし、できなければ恐らく辞めるしかないと思われます。
その理由も後述しますね。
ただ飛び込めばいいのではない
飛び込み営業は、ただ飛び込めばいいのではありません。
そこに能動的過ぎる理由があります。
顧客を作ることが目的なので、挨拶周りをしていても仕方ないのです。
従って、デカい声で奥にいる社長に届く声で飛び込んでいったり、受付で粘ってみたり、工夫が必要です。
いちいち飛び込みを相手にしていたら、相手の業務に差支えますので、そこら辺は押し引きですね。
こちらも迷惑なことをしているのは重々承知しています。
新人の武器は、ただの真っ直ぐな熱意だけです。
時々戦える武器を持って飛び込める時もありますが、如何せん営業力がありません。
熱意を伝えるように、どれだけ断られても飛び込みを継続し、人となりを気に入ってもらって関係作りを目指します。
多くの社長さんは、人よりも苦労されています。
会社を経営して社員を預かることは責任の重いことで、自分が立ち上げた会社だったり、まだ若い会社ならなおさらです。
新人の努力が自分の若かりし頃を彷彿とさせることがあり、フィーリングが関係している部分もありますが、いずれ顧客になってくれる人が現れます。
本当に地道な作業ですが、社会的地位の高い方を開拓できなければ、収益が上がらないのはもちろんのこと、既存客を引き継がせてもらえないので証券マンとして立ち行きません。
色々な作法や常識を机上で学ぶことは可能ですが、経験の中で磨かない限り使いものにならず、扱い方を知らないのなら安心して任せることができないわけですから、太い顧客を引き継がせてもらえることは無いと言えます。
飛び込み営業の見返りは
上記でも挙げているように、本当のビジネスマナーを覚えられるのは大きいと言えます。
人付き合いは、マニュアルに限界があります。
実践の中でブラッシュアップしていかないといけませんが、練習台を会社が用意してくれることは稀であり、自分から当たって砕けながら磨くしかありません。
しかし、それ以上に大きな見返りは、信頼関係でしょう。
飛び込みでできたお客さんは、自分のことを気に入ってくれたからこそお客さんになったわけですので、信頼関係が強固に築けるのが特徴です。
ロットも大きい場合が多くなりますし、お話をしても深い話ができ、時々プライベートでもお付き合いしたりもします。
新人のメイン客のなるのが、飛び込み営業でできた顧客であることが多く、先程飛び込みをできなければ恐らく辞めることになると触れたことの大きな理由がここになります。
お金を扱う上で、信頼関係はとても重要です。
お金をどれくらい重要と考えているのかは人それぞれですが、信用できない相手とお金の話をできる人は圧倒的に稀です。
従って、こちらの努力が届いたことで顧客になった方の信頼はそれなりに大きく、収益面を含めた成績を、中心的に向上させてくれます。
新人の頃に顧客を損させてでも成績をあげたいと願う証券マンはほとんどいませんので、良好な関係が構築でき、今の私から振り返っても、望ましい顧客と証券マンの関係ができていると言えます。
運用力と営業力がないことが弱点ではありますが、それも新人の努力で顧客と一緒に埋めていくことは一定レベルで可能です。
相場の環境次第な面も大きいですが、損益も良好に進むことが多いですね。
プライベートの時間を使って色々なことを調べるのも苦にはなりません。
証券マンも自分で開拓した顧客は思い入れがありますので、新人の頃を過ぎても顧客を守ろうとすることが多いです。
まとめ
飛び込み営業の実際をまとめてきましたが、いかがだったでしょうか。
どんな仕事でもハタから見ていると、平気そうにやっていますが、みんなそれぞれで思うところはあるのでしょう。
仕事だからやるしかないというのは、恐らく業界の垣根がないように思います。
飛び込みなんてやりたくなかったですが、その思いで行動しても新規開拓なんてできません。
どこかで腹を括って、より成果の上がる方法を考えれば、必然と明るくめげずに前向きに取り組む他ありません。
恥ずかしいという思いを完全に捨て去ることはできなくても、そう見えるような頼りない営業マンになびく人などいません。
どんなに滑稽でも本人は意外とマジですから余計におかしいのかもしれませんが、現在飛び込み営業を頑張っている営業マンには、多大な成果が上がるように祈っています。
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