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投資に勘は使えるのかどうかの判断基準

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投資をする時、自分の勘をどのくらい信用していますか?

勝っている人の中にも勘で売買する人がいて、株や投信でもシステムを考案して売買する(自分のルールを作って売買する意味)よりも勘を磨くべきだと考える場合があります。

 

また、自分の作ったルール通りできないことで結局勘頼りの売買をしてしまっている場合もあるでしょう。

 

今回は、投資における「勘」とはどんなものなのかを考え、投資で勘が使えるのかどうかの判断基準も示したいと思います。

 

勘は瞬間的推論であり総合的な瞬間判断

人間に取って「勘」とは、「瞬間的推論」と考えるべきだと思っています。

伝統文化を扱う職人は必ずと言って良いほど「勘」という言葉を使いますが、上手く言葉に出来なかったり、分かる人にしか分からないから「勘」という言葉で大雑把に伝えているところがあります。

 

本来の「勘」とは、理屈で考える前にその良し悪しが分かることですが、その成り立ちを考えれば、じっくりと勘の源泉、つまり理屈や理論を考えることはナンセンスです。

タイミングの問題でその良し悪しが分かれるものの全てに「勘」を重要視する文化がありますね。

 

勘で株や投信をトレードする人は、実際には多いです。

勝っているトレーダーも数年経つ頃にはルールがかなり柔らかくなり、理屈で説明できるものの、もっと瞬時な判断をするようになります。

 

確かにボラが大きい状態は瞬間の判断が大事になってきますし、判断が遅れることで板が2~3枚不利な方向へ変わることは多いです。

 

直感はその人の瞬間的総合判断であるとも表現できますので、力のあるトレーダーこそ大事にしていくようになります。

結果として勝てている事実がそれを後押しすることになるわけです。

恐らく最終的に目指すべきは、「勘」によるトレードということになるでしょう。

そうなっていくとも表現できます。

 

ルールと勘

トレードルールと勘は相反する考え方です。

ルールを作って売買することは自分に足枷を付けることと同じ意味で、条件が揃わないと売買しないことになります。

 

ルール通りのトレードをした場合、どうしても上がると思ったけどルールとは違うから買わないという判断を下すことが増えます。

機会損失する代わりに、より良い売買機会でトレードを行うことが目的なので、しょうがないです。

結果として損失が抑えられていればそれで問題ない側面もありますね。

 

経験上、最初にルール作りをして売買を繰り返すのは、必ず必要な投資の世界の常識だと思っています。

人は投資について非効率な行動を取るので、勝てる形を作る方がが遠いようで近道です。

 

従って、勝てるようになるまで、中級者までは売買ルールに従うべきでしょう。

「勘」は恐らく「勘違い」に終わる可能性が高いです。

 

その確認はいつもお伝えしているようにトレードノートをしっかり付けることで視覚化が可能です。

「勘」によって売買した場合にどのような結果が得られたのかを残すことで「勘」に従うべきか、ルールに従うべきかが分かります。

 

しかし難しいのは、そこから先の問題も待っているところです。

サンプルを得ようと「勘」によってトレードしていた場合にどのようになるかをノートに記した場合と、実際に「勘」でトレードする場合とで、結果に差が生まれるのです。

買おうと思って見ることと、シュミレーションでサンプルを集めることは決定的に違います。

多くの人が想定していない、想定と実際の差を痛感することになるでしょう。

 

「勘」を使えるかどうかの判断基準

ざっくり言えば、この答えは「勝っているかどうか」です。

勝ちトレードが負けトレードを上回るようになると、自分のトレードがどんどん見えてきます。

ルール通りやっていても、「今回は勝てる」とか「負ける」とかが見えるようになってきます。

経験と知識がちゃんと蓄積されるのが、売買を繰り返しながらも勝てている時ですからね。

逆に負けていれば、自分の売買とは向き合うことができません。

人はどうしても自分の嫌なことには目を背けるところがあるので、負けている時に自己のトレードを分析するのが難しいのです。

 

つまり、勘が使える人というのは、実際に勝てているところから更なる利益を上げるために、ステージアップのために使うべきだと考えています。

負けている人の「勘」が使えないのは明白で、元々投資で負けるようにできている人間の構造をまずは克服する必要がありますから、「勘」の精度は上がってこないはずです。

 

単なるフィーリングや思い込み、期待によって浮かんだ考えは、投資において経験の浅い人が持ち込むべきものではないです。

「勘」を使って軽やかに売買すると、勝った時は気持ちが良いですが、再現性がありません。

勝ったり負けたりを繰り返していった結果、負け越している人は、自分の売買を修正しないといけませんが、勘で売買しているとそれがどこのポイントだか分からなくなってしまうので、勝てるようになることが難しくなります。

 

勘が使えるかどうかは、経験によって考えるべきですが、私はそれよりもステップアップに使うべきだと思っていて、勝てているところから使えるようになると思っています。

 

まとめ

今回は「投資に勘は使えるかどうかの判断基準」について考えました。

勘は瞬間的な総合判断であり、瞬間的推論だと説明して、それが使える人とはどんな人か、その答えを「勝てている人」だとしました。

 

負けている人はとにかく修正と改善が必要になるので「勘」による売買は控えるべきです。

ストレスが溜まりますが、ルールによって自分を縛るべきでしょう。

勝てるようになるころには「勘」の精度が上がってきているため、ルールを柔軟にし、更なる利益率の向上に使えるようになるかと思います。

 

ステップアップの手段として「勘」を捉えましょう。

 

 

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