物価が上がって給与が増えないなら外国債券でヘッジをする
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最近、よくニュースのコラム等で話題になることに
「物価だけが上がって、給与が増えない」
という問題があります。
アベノミクスで幸せになれた人は僅かな大企業に勤める人だけで、その他の人はただ物価が上がって、むしろ不幸せになったのではないかというデータが良く出てきますね。
実際の数字が示すように、この意見には一理あるどころか、もっと不満があっても良いのではないかと思うほどです。
しかし、文句ばかり言っていても状況は改善していきません。
もう一歩進んで、ヘッジ(抑制)することを考えてみませんか。
日本の物価の現状
Yahoo!ファイナンスよりデータ抽出
上の表は、日本の全国消費者物価指数を13年から14年9月まで表にしたものです。
13年5月にそれまでマイナスだった数字がゼロになり、その後はプラス域で進み、14年4月の消費税増税で一気に上がった形になっています。
原因が何にせよ、物価が上がっていることは間違いないと言えそうです。
通常、消費税を3%上げても物価は3%上がらないとされています。
なぜなら、消費税がかからないものがあるからです。
また、余計にかかったお金をどこかで節約する人達も出てきます。
大凡の予想では、消費税の引き上げで大体2%の程の影響が物価に出るのではないかとの見通しが当初はありました。
しかし、結果は3%を越える物価高を記録しています。
これはなぜでしょうか。
円安の影響
上のチャートは、ドル/円の3年チャートです。
13年から円安に進んでいき、横ばい期間も長い中ですが、12年よりも13年が、
13年よりも14年がより円安に振れています。
円安になっていった時期と物価の上昇がプラス圏になった時とではかなり差がありますね。
物価の上昇と円安を繋ぐのはおかしいのではないかと一瞬思ってしまうかもしれませんが、一つ大事なことを忘れてしまっています。
それは、企業努力です。
「円安になったので、来月から値段あげます」
と企業が言うまでには、かなりの努力が企業側で為されます。
やはり少しでも安く買いたい消費者に嫌われてしまうのは、痛手ですので、簡単には値段をあげることができません。
また、一時的な円安によって値段をあげたり、円高に戻ったから値段を下げたりしていては、消費者の値段感覚が混乱して、信頼してもらえない側面もあります。
従って、円安になる時期と実際物価が上がる時との差は開く傾向が強いことを確認しておいてください。
日本の抱える問題
日本の抱える問題の一つに食料自給率の悪さが挙げられます。
カロリーベースで日本の食糧自給率を出すと約4割ほどという数字が出てきます。
従って、生きるのに最も大事なモノの一つが外国頼りになってしまっているわけです。
もちろん、その問題点を補うように日本は産業を発展させてきましたから、この問題だけで日本の構造上の諸さを語るのは良くないと思っていますが、弱点の一つだとは言えます。
食料の多くを外国へ頼るということは、つまり為替が我々の食卓にも影響してくることを意味します。
企業が円安デメリットを何とか吸収しようと努力をしても当然限界が訪れます。
全てとまで言わなくても、円安のデメリットは必ず消費者に及ぶことになるわけです。
食料だけでなく、エネルギーも円安がデメリットになりますし、輸入によって我々の生活が成り立っている分野は少なくないです。
円安で儲けることのできる企業は、正直ウハウハですが、そのメリットを享受でき、それが生活にまで良い影響を及ぼせる人は現状、僅かな率に留まっています。
文句を言いたくなる気持ちも当たり前ですが、文句を言っていても始まらないという感覚が大事にもなってきます。
外国債券ならリスクをヘッジできるのではないか
今まで説明してきた通り、日本の物価上昇に対するヘッジは、個人で円安をメリットに変えることの努力で達成できそうに思えます。
食べるのに余計お金を使うようになると、他の支出を抑えることにつながり、数字以上の円安デメリットを消費者は受ける可能性があります。
それなら、円安でプラスになる資産を持つことで、少しでもヘッジを検討しても良さそうです。
大企業から儲かっていく政策が取られている中で、しわ寄せは中小企業に働く方、もしくはその家族に悪影響が及んでいるのが今の現状でしょう。
それが本当に上手くいけば、みんなが幸せになる青写真は、理想論の中ではある程度具体化していますが、循環のスピードには懸念が残ります。
外国の債券で運用する投資信託をヘッジで持つと、僅かでも円安が家計にプラス分をもたらしてくれます。
大きな額を投資してしまっては、また別の問題を抱えることになりますが、相対的に自分の資産を守る方法として、円安への備えをすることは、日本の構造上の問題を勘案すると、有効ではないかと思っています。
現在、色々な方がアベノミクスに対する評価を下していますが、副作用を懸念する声は少し高まっているように感じています。
投資を始めたいけど、なかなか投資のメリットが分からないという方に今回の記事が参考になればと思います。
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