株の約定状況から買い時を探る|板読みは大口と小口のどちらを優先して判断するか
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株を買おうとする時、どんなことを気にして買い時を決めていますか?
チャート分析や材料のへの反応、板読みもありますし、ファンダメンタルを重視して足元を敢えて軽視して買い時を探ることがありますね。
今回はその中でも、注文の約定状況によって株を買うタイミングを考えてみようと思います。
板読みの範疇ですが、株の値動きを追う時は、大口と小口(集合)のどちらを優先して考えるべきかについて、私の見解を説明します。
株は感情で動く
私がこのブログでお伝えしている中に、軸となる考え方があります。
それは、「トレードはメンタルの影響が強い」ということです。
まず、感情を切り離してトレードできる人がほとんどいません。
セミプロレベルでも感情を完全にコントロールすることはできていないので、圧倒的に多い素人の投資家を考えると、株は感情で動くと表現して差し支えないと思っています。
時間軸が決まっていなかったり、ロスカットのルールも曖昧にしていたり、ロット管理も感情任せな人が多いので、勝ったり負けたりを繰り返す中でどうしてもトータルの勝ちが見えなくなります。
株が感情で動くという背景については、こんな記事も書きました。
感情が行動に出る時は、恐怖や不安が最も分かり易い例です。
売りが加速し易いのは、株を持っている人が損失の拡大に恐怖を覚えているからですね。
それを巧みに利用できるトレーダーは一般的に強いトレーダーだとよく言われます。
今回のテーマに戻して考えると、株を見ている時にその約定状況から今後を考えるなら、より投資家心理を大きく動かす状況とはどんな時かを考えるべきだと思っています。
大口注文と小口注文の影響力
板読みの基本はこちらで説明しました。
この中の3つ目の見出し部分「板のやりとりからの印象」をもう少し説明する形ですが、株価の変動がある時にどの程度の玉で動いたかを見てみると良いです。
10万株出来たとしたら、1万株10件なのか、10万株一気で買ったのかで全然意味が変わってきます。
大口の注文が雰囲気を変える力を持っているのは何となくトレード中に感じるところではないでしょうか。
大口注文はやはりインパクトがあり、節目を作る可能性があります。
提灯買いと言いますが、大口の買い注文は後から小口が付いていく買いを誘発します。
買おうか迷っていた人達は、一気に売り板が削られると、焦りで買ってしまう面もありますし、大口についていくことで波に乗ろうとすることも多いです。
注意点もあるのですが、それでも大口の後に小口がついていくのは可能性として高い投資活動なので、うまく利用できる局面を探してみると良いでしょう。
大口が持つ力
大口の投資家は、買った後の株に対してケアを行うことがあります。
買い支えを行ったり、見せ板を配置してみたり。
資金力が違いますので、ポジションを取ってからも他の投資家が持てない選択肢があるわけです。
一方、小口の投資家にはできることが限られます。
結託して株を買っているのではありませんから、自分が多少ナンピン買いを入れても、相場に与える影響は軽微ですし、一緒に買った小口が同じ投資行動を取るかは全く分かりません。
一気に大口の買い注文で出来高が上がった時は、注意をするべきだと言うことが良く分かるのではないでしょうか。
大口の投資家が、買った後の株をケアするのかはその時毎に違います。
損失を放置すれば、大きな額を失うのでシビアな判断が要求されますから、すぐに手仕舞いする可能性も低いわけではないはずです。
しかし、それでも大口注文をした投資家が買い支えを行う可能性があるのと無いのとでは全然違ってきますから、大きなメリットと言えるでしょう。
まとめ
株の約定状況から買い時を探るのに、重要なことは大口と小口の注文を分けて考えることです。
誰でもそうですが、腰が入っていない買いが大口なわけもありませんし、上がるにしろ下がるにしろすぐに撤退する玉は小口の方になるはずです。
それなら、大口の買いには提灯も付きますし、買い支えや見せ板などもあり得ることを考えると、大口注文には気を払っておいた方が良いと思います。
色々な場面があるので、ここでは一つの事象に留めて考えましたが、多角的な分析が大事ですので、一つの見方として覚えておきましょう。
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