株の急落を予想する人っていますか?|下げて儲かるベアファンドの存在
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株価の上昇を迎えると思惑は人それぞれで違ってきます。
今の相場においても急落の可能性をひしひしと感じている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、株の信用取引はしたくない。
今回は、そんな人が投資信託を利用して、相場の下げを利益にする方法を紹介しようと思います。
これから株価の下落が起こった時のためなど、もし相場が下げる局面で利益にする手段を知らない方は読んでみて下さい。
下げて儲かるベアファンドとは
ブルファンド(相場が上がった時に儲かる)とベアファンド(下げた時に儲かる)
が二つで一つの紹介をされることが多いブルベアファンドですが、少しだけ特殊にできています。
順を追って下げてブルベアファンドを説明します。
ブルとベアがごっちゃにならなにように以下のように覚えて下さい。
- ブル=牛
牛は角を使って下から上へ突き上げるように攻撃をします。
その特徴から、上がった時に儲かる方をブルファンドと言います。
- ベア=熊
熊は爪を使って振り下ろすように攻撃します。
その特徴から、下がった時に儲かる方をベアファンドと言います。
ブルベアファンドは、主に先物やオプションなどを利用して日経平均などの指数の動きに順方向(ブル)、又は逆方向(ベア)へ連動させます。
先物やオプションを利用することから、指数の動きに対し2倍や3倍と言った形でレバレッジをかけているものも多くあります。
ファンド毎にレバレッジの有無とその程度にルールを設けていますので、それをしっかり見てみることが大事です。
今回のテーマであるベアファンドを例に取って説明しましょう。
例えば、日経平均が1%値下がりしたとします。
そうすると、2倍のレバレッジで運用されているベアファンドの基準価額は理論上2%値上がりします。
逆に日経平均が1%値上がりした場合は、2%下がるといった具合です。
上のような計算が毎日されることになるのがブルベアファンドの特徴です。
毎日値下がりしていくような相場では、複利で値上がりすることになるので、レバレッジと合わせて破壊力はなかなかのものとなります。
日々の値動きを翌日の基準価額に反映させるのが特徴で、毎日その日の値幅によって次の日の基準価額が更新されていきます。
1%値上がりして、次の日2%値下がりしたとすれば、ブルベアファンドは毎日その動きから計算されるので、2倍のレバレッジで計算されるとすると、1日目に2%動き、2日目には1日目の基準価額を参考に4%動くことになります。
少し分かり難い動きですね。
エクセルでイメージを作成しました。
日経平均が上がればベアファンドは下がり、逆では値上がりします。
これは1日目が10%上がって、2日目が20%下がった場合の2倍レバレッジのベアファンドの値動きをイメージした図です。
図のように毎日、指数がどれだけ動いたかでブルベアファンドは動いていくことになります。
この説明で勘の良い方や投資を長くなっている方は気付く、最大のブルベアファンドの弱点があります。
その弱点とは、揉み合ったらどんどん資産が減っていくということです。
例えば、毎日10%上がってから下がってを規則正しく繰り返したとします。
その場合、ベアファンドは最初に20%下がって、そこから20%上がっても元にはならないのです。
1日目:100×0.8=80
2日目: 80×1.2=96
3日目:96×0.8=76.8
4日目:76.8×1.2=92.16
この計算を繰り返すことになり、例の場合、資産は確実に減っていきます。
従って、トレンドが下がる局面で有力となりますが、値動きが揉みあった場合は損をし易いのが特徴ですね。
はじめての場合は、気を付ける必要があります。
ベアファンドのメリット
変則的な記事構成ではありますが、メリットを洗っておきましょう。
下げても儲かる
投資商品で下げ相場に対応可能な商品は限られています。
その中でベアファンドの利用は価値のある局面があるでしょう。
私の場合は証券マン時代に、リーマンショックからのボックス相場で非常に役に立った商品でした。
下げトレンドで役立つのはもちろん、ボックスでも使い方で変わってきます。
損失を越える損はなし
先物やオプションを中身で扱うとはいえ、ファンドを買った人の損失は投資額に限定されています。
アレルギーのある人にはメリットでしょうし、不測の事態のことも考えれば、安心材料です。
レバレッジで少額でも大きなリターン
投資額に限度がある場合(お小遣いでやっている人なども)、レバレッジが2倍や3倍といったものがあるので、少額でも大きなリターンが狙えます。
NISA利用可・損益通算可
ブルベアファンドは投資信託ですから、同様にNISAも使えますし、株や投信と損益通算も可能です。
ベアファンドのデメリット
メリットだけではないので、デメリットも洗っていきます。
揉み合いで損をする
長期で持つならトレンドがはっきりした時が有効です。
上がったり下がったりを小刻みに繰り返す相場には不向きです。
先程この部分は説明しているので詳しくは省きますが、最大の弱点だと思っているところです。
終値でしか取引できない
投信なので、場中に日経平均を見て、買い付けの基準価額を決定することはできません。
終値を参考に後で価額が決まってくるのは、ブルベアファンドも同じです。
この点は、信用取引やオプションに比べて見劣りしますし、非常に残念なデメリットです。
レバレッジが高いものは、結構値段にブレがでますので、気を付けましょう。
先物やFXとは損益通算できない
ファンドの特徴と同じです。
ブルベアファンドはあくまでファンドであることを前提にすると分かり易いでしょう。
手数料が高め
信用取引と比べ、手数料が高いです。
上級者は信用を行った方が良いです。
局面によって、中級以下の投資家は、手数料が高くても利用価値がありますが、ETFを信用で売り建ちした方がコストは安い場合があります。
まとめ
今回はブルベアファンドの中でもベアファンドに注目して紹介しました。
当然ベアの反対がブルですので、メリットやデメリットは基本的に同じです。
仕組みはあまり変わりません。
ベアファンドを中心にした理由は、冒頭で触れているように、下げで儲かる商品が限られているからです。
急落した時は一気に下がる時が多いですし、ベアファンドのような商品を知っていれば生かせる局面もあります。
信用取引は、初心者がいきなり手を出すべきではないと考えていますが、レバレッジがきいているとはいえ、ベアファンドは少額で投資でき、元本を越える損失もないので下げを利益に繋げる初歩を学ぶのにも向いています。
下げを利益にするのは感覚的に混乱する人が多いですからね。
私の説明では不十分な部分もあろうかと思いますので、目論見書を読むのはもちろん、他のサイトも見てみましょう。
利用できるツールにするためには勉強が欠かせません。
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