新興国株式投資信託で利益を上げるには長期投資と分散買い付けが大事
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ピクテ作成資料より引用
上の資料は、新興国の中でも高配当銘柄に着目された資料ですので少しボヤケてしまいますが、今回のテーマは、「新興国投資信託で利益を上げる考え方」であり、そのための施策として「長期投資で分散買い付け」しようということです。
その上で、資料をご覧頂くと、二つの大きな特徴をに気付きます。
そのことから説明していきます。
長期投資の意義
なぜ長期投資が必要かというと、買い付けのタイミングを計るのが難しいからという理由が挙げられます。
上の資料を見て頂くと、結果を後から見ているので、ここで買っていればプラスだったとすぐに分かりますが、値段が上がっていく時も下がっていく時も基本的にはどこまでいくかは後にならなければわかりません。
結果として間違ったタイミングで買ってしまうことはよくあることで、この点を考慮に入れた投資信託の買い付けを考える必要があります。
資料を見て気付く最初の特徴は、先進国も新興国も右肩に上がっていっている期間の方が長いことです。
これは、世界の過去30年のインフレ率を2000年を100として指数化しているグラフです。期間は1980年~2010年までですので少し古いのですが、伝えたいことは十分表しているので引用しています。
これをみると、世界のインフレ率は常にプラス方向へ進んでいることが分かります。
株式はインフレの場合に連動して値段が上がる特徴があるため、長期投資を行うことの重要性をしている資料だと言えます。
しかし、株価の推移をもう一度見てみると、かなりグラフの推移に差があります。
株価はもっと複雑に動いていくことから、タイミングを計ることの難しさを余計に感じるところでしょう。
しかし、右肩の期間が長いということは、傾向として出ており、世界経済全体のインフレに伴い、徐々に上がってくることは長期的に予想されるところです。
長期投資を行っていくことで、タイミングのずれを解消し、上がったところでは売却を考えることが重要と言えますね。
分散買い付けの意義
最初の資料を見てもう一つ気付いて頂きたいのが、先進国に比べて新興国の方が上下動が大きいことです。
これには、二つの影響が考えられます。
一つは、先進国の株価の推移によって、大きな資金をもつ先進国の投資家が新興国の投資判断を変更していることです。
つまり、先進国の株式市場が上がっていれば、資金に余裕が生まれ、よりリスクを取って新興国の株式市場に投資をし、逆に下がっていたら資金に余裕がなくなり、リスクを抑えるために新興国から資金を引き揚げているということです。
それだけ、新興国の株式市場には、先進国からの投資資金が入っており、その増減で大きな値動きがでます。
また、先進国の経済情勢によっても影響が大きく、新興国の経済状況に強い影響を与えています。
これが二つ目の特徴です。
新興国の経済は規模が小さいため、先進国に比べて大きな経済の変化が起こり易くなります。
よって、経済見通しの変化があった場合、その変化率の高さから急落する時の下げ幅が大きくなり、逆の場合も大きく上昇するというように、株式市場の変化も大変大きくなります。
以上の新興国の株式市場特有の性質を勘案すると、一度に投資資金を投入してしまうのは大きなリスクに繋がるとともに、利益の幅も縮めてしまうことになり兼ねません。
なぜなら、長期投資において各期間の歴史は大きな上下動をしていることを示しており、結果的には右肩の上昇をしていくものの、大きな下落幅を伴っているので、一度の買い付けのタイミングを計ることは大変難しいと言えますからです。
投資は利益よりも損失時のことを重点的に考えて行動を取ることが重要ですから、この場合の投資方法としては、投資資金を分けておいて、急落した時に買い付けを検討できる資金を残しておくべきでしょう。
そう言うと、「安い時に買うんだから大丈夫だ」とか、「現在上がっていっているのだから今買っておかないと勿体ない」という投資家がいますが、株価の急落はいつどのくらいの規模で起こるかは誰にもわかりません。
まずは損をしないための投資方法を考えるべきでしょう。
最後に、営業マン時代に儲かっていた投資家の話をしようと思います。
資金力は投資の命 じっくり持って利益を取る投資家
営業マン時代に一番感じていた感覚が、資金力は投資の命だということです。
買った投資信託が安くなってもまた買える資金があれば、平均単価を下げることができ、利益が乗るまでの時間を短く、利益も大きくできます。
資金量に限りがあるなら、これを応用して買い付け資金を分散して残しておくことで同じ状態を作り出せます。
また、じっくり慌てずに持ち続けた投家が圧倒的に儲けを出していたのも顕著な傾向でした。
投資信託は既に中身が分散投資されているので、慌ててうる必要になることはあまりありません。
それよりも平時の動きをしっかり見て、上がるべき時に上がる投資信託かを判断することが重要で、そこをしっかり確認できてから買い付けを行ったのなら、上がるまでじっくりともつことが重要になってきます。
よく個人の方は、急落してきたところで怖くなってしまって慌てて売ってしまうことが多いですが、それでは本来の儲けを出すための逆の行動をしてしまっています。
やはり、安い時には買って、高い時に売るのが基本であり、それを実現するのが今回取り上げた新興国投資信託の長期投資と分散買い付けです。
見通しが大きく狂ってしまうことも時には起こりますが、そこで冷静になり、売らないとまずいほど見通しの変化があったのか、いずれ上がってくるような一時的な問題なのかはちゃんと判断するべきです。
それが分かり辛いなと思うようなことなら、はっきり言って保有を続けるべきでしょう。
最初の資料で示した通り、安いところで買い増しをできていれば、ほとんどの期間でマイナスになることはないというのが歴史の表すところです。
投資判断は確率を追い求めるものです。
こうなったからこうなるだろうという予測の基に先回りして資金を入れておき、後から資金を入れてくる投資家を待って、それを利益に変えていきます。
買い付けを検討する銘柄があったのなら、過去にどんな運用をしてきたのかをじっくり研究し、信頼に値する運用成果を出しているのなら、結果が出るまでなるべくじっくりと保有を続けていくべきだと思います。
流行のファンドを買い付けてもなかなか信頼などできません。
ランキングなどを参考にして、しっかりと銘柄研究をしましょう。
その上で長期に構え、安くなるようなことがあれば再度投資金が入れられるように十尾をしていくことで、私の見てきた利益の取れる投資行動ができてくると思っています。
イメージでは簡単に思うかもしれませんが、自分の資金ですとなかなか難しいことです。
そういったことも頭に入れて、準備をしていくようにすると良いでしょう。
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